油断せずに続ける

男性

心理的サポートは必須

躁状態のときには、薬物療法で症状を抑えていきます。治療を受けようとする前向きな気持ちがないと、油断して治療をさぼってしまい、症状が悪化したり、再発したりする危険性が高くなります。再発する人の多くは、もう治ったと自己判断で薬をやめてしまうことが多いです。加えて、仕事に復帰して、今まで以上に忙しく働くことで、受診する都合がつかないと病院の診察に来なくなることがほとんどです。特に、躁状態では、自分は病気ではないと判断しがちです。その一方で、もっともっと元気でありたい、それが本当の自分だと考えて、通常の元の状態ではなく、軽躁状態を目指そうとする人もいます。自分ひとりで判断してしまうのではなく、安定している状態であっても、主治医や職場の人、家族などに確認することが大事です。自分の状態を客観的に語ってもらうことも、再発予防につながります。医学的に治療も進歩し、躁状態をもつ双極性障害は、コントロール可能な病気になってきているのが現状です。しかし、時には、エビデンスに基づいた治療の効果が十分でない場合もあります。そのため、再発を繰り返すこともある病気です。社会的な援助、福祉制度なども活用しながら、病気と上手に付き合っていくことが大切です。双極性障害の人は、うつと躁状態を交互に繰り返すので、しばしば軽躁状態を通常時の自分だと感じていたり、好調の証だと感じています。そのため、あの状態に戻してほしいと、うつ状態のときに医師に願ったり、憧れのような気持ちを持っていることもあります。その場合、躁状態を病気だと指摘されると、傷つくことが多いです。そもそも、どんな病気であっても、自分が病気だと認めることは、人間として難しいことになります。知識として知っていることと、気持ちとしてリアルに病気を受け入れることとは別です。そのため、知識が豊富な人が、かえって気持ちとしては病気を受け入れられないということも少なくありません。一番わかりやすい例は、医療従事者です。知識が邪魔をして、治療がこじれることも多いです。病気を受け入れて、前向きに治療をしていくためには、病気に関する知識だけでなく、与えられた知識によって傷ついた心のサポートが必要になります。こういった側面に関しても十分なサポートを行ってくれる精神科医がいる医療機関が、双極性障害の治療には適しています。そのような精神科医であれば、双極性障害の治療に関しても詳しく、実績もあることが多いので、回復後の復職のサポートまで行ってくれることも多いです。